
老人ホームのココだけの話
「ケアマネジメント」はイギリスの政策的文脈において創造された用語であるというのが一般的な理解であるようだがイギリスではケアマネジメントという言葉の使用に対して多くの議論がなされている。
たとえばイギリスのマンチェスター大学教授で精神医学的ソーシャルワークを専門とするピーター・ハクスレエイは一九九三年の論文の中でこのように述べている。
ケアマネジメントという言葉が登場してきた背景について「コミュニティケアにおけるケースマネジメントとケアマネジメント」という論文に次のように述べている。
「ケアという言葉はクライアント個人のニーズに重点が置かれずクライアントと提供者との消極的な関係を暗示している」「ケアという言葉には必要以上に看護医療的な意味合いが含まれるが、個人を対象としており、国際的に使用されている用語である」「『ケース』というのは管理において使用されている用語であり代わりの用語を使用するなら ばサービス一般を表す中立した意味合いの用語であるべき」 このように、イギリスではケースマネジメントという用語は賛否両論があったもののへ一九九〇年代にはそれまでほとんど使用されていなかった「ケアマネジメント」という用語がそれに代わり同じ意味で用いられるようになったようである。
「ケアマネジメント」という用語は九〇年代に入って、概念的にも意味的にも「ケースマネジメント」 を再検討した結果の用語として登場している。
これはへ コミュニティケア改革の批判や不満の解決策となるべく、またコミュニティケア改革の最終的には避けられない「失敗」の責任をとるために新しい改革の焦点となるように登場したともいわれているのである。
日本における「ケアマネジメント」の登場 わが国には 「ケースマネジメント」という言葉が一九八五年に紹介されている。
そして九四年十二月十三日に厚生省に設置された高齢者介護・自立支援システム研究会が「新たな高齢社介護システムの構築を目指して」という報告書において「ケアマネジメント」という用語を用いへ その必要性が強調された。
それまでは「ケースマネジメント」という言葉についての解釈や「ケースマネジメント」に関する研究が行われていた。
しかし厚生省からの報告書が発行された一九九五年以降は「ケースマネジメント」という用語を用いた論文はほとんど見られず「ケアマネジメント」 という言葉が広く一般に使用されるようになった。
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